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ミルクピッチャー

小学生の頃、他の同級生に比べ、自転車を持つ事が遅かった。
ある日、隣の小学生と揉め(原因はよく判らない)、その時はこちら側のが人数が多く喧嘩にまで発展しなかったが、相手側をからかって、罵って終わりとなった。

その翌日、川を挟んだ手前(私の学区)、で数名で遊んでいたら、川の向こう(相手の学区)から十数台の自転車に乗った小学生の群れが、大声を張り上げながら、我先にとこちらに向かって来ている。
仕返しだ。

逃げろ!!

誰が言うでも無く皆、一斉に逃げ出した。自転車で。
私には自転車が無い。この足で逃げるしか無い。
仲間に置いていかれぬ様にと一生懸命走ったが、引き離されるだけだ。
誰もが逃げる自分で手一杯で、私にかまう者などいなかった。
このままじゃ相手にも追いつかれてしまうと思い、近くにある公園のトイレに逃げ込んだ。
肩で大きく息をし、乾いた喉にツバを流し込みながら周囲を警戒。
ふう、とため息を漏らした瞬間、ドアが、バン!と大きな音を立てて揺れた。

出てこい!!

出られるワケが無い。
幾つかの罵声と、小さな丸い小窓から投げ込まれる石と笑い声。
もう逃げ道はない。どうしよう。。
出た所で袋叩きに合うのは目に見えている。
子供は残酷である。
激しさを増す声と、ドアを叩く音に怯え、身動きが取れなくなっている中で、突然聞いた事のある声が私の耳に飛び込んで来た。

出ておいでよ。大丈夫だから。

狂気を纏った男達の隙間からハッキリと私の耳に届いた同じクラスの女子の声。
どうして??
公園から近いので騒ぎが聞こえたのか。仲間の誰かが呼んだのか。。
いずれにせよ、その声に従い外へ出た。

15人程に周囲を取り囲まれている。笑っている者多数。
殴らせろよ。
からかいながら一人が言って来た。私は嫌だと言った。声は震えていたかも知れない。
しかし、彼女が言った通り、いくらかの誹謗を受けながらも手を出される事は無かった。
直に仲間を増やした我が校の大群がやってきた。
仲間と合流し、私は心底ほっとした。

乱闘なんてしたら、すぐに止められるし、警察が来る。
どこの学校でも、クラスや学年にはボスがいるものだ。その二人を中心に数名で談義している。
周囲を見渡してみると、先程の殺気立った空気は薄れ、お互い仲間達とふざけ合っている。
話し合いの末、ボス同士で喧嘩し決着を着ける事になった。
私達は二人の周囲を囲み、事の成り行きを見守る。
体の大きさはほぼ同じ。
一人には体に傷がある。

我が校のボスがヘルメットを脱ぎ、放ったのを合図に二人は取っ組み合い、地面に転がった。

R0029301_convert_20110909181621.jpg
1930年頃のミルクピッチャーはフランスから。
サイズはほぼ同寸。
一つにはキズがある。
でもこのキズ、なんとなくよい雰囲気である。

R0029306_convert_20110909183015.jpg
ゲームセット後の握手は後味が濁る。

H61 W65
¥3200- x2






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